ルイヴィトンの偽物を見分ける方法|本物との違いを徹底解説
2025.07.02

ルイヴィトンのバッグや財布は、その人気の高さから偽物の流通も非常に多くなっています。
中には、本物と見間違えるほど完成度の高いコピー品も存在し、フリマアプリやネットオークション、個人売買では特に注意が必要です。
「安く買えたと思ったら偽物だった…」そんなトラブルを防ぐためにも、本物と偽物の違いを知っておくことはとても重要です。
この記事では、実際に買取や査定に携わるプロの視点から、ルイヴィトンの偽物を見抜くためのポイントを詳しく解説します。
ブランド初心者の方でもわかりやすいよう、代表的な特徴や注意ポイントを紹介します。
大切なお買い物を後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
一目でわかる!ヴィトンの偽物によくある特徴
ルイヴィトンの偽物は年々精巧になってきていますが、それでも「これはさすがにありえない」とすぐに気づけるケースもあります。
まずは、そんな明らかに基準外と判断できる偽物によくある典型的な特徴から見ていきましょう。
革タグのデザインやフォント


何もかもが違いますが、今回取り上げた革タグは80〜90年代ごろに流通していた偽物によく見られる典型例です。
縫製も非常に粗く、糸の処理が甘かったり、縫い目の幅がバラバラだったりする点も注意ポイントです。
また、「L」と「V」のロゴが交差するようなデザインの革タグは、ルイヴィトンの旧モデルには存在しません。
したがって、参考画像のような革タグやネームタグが付いるバッグは、ほぼ確実に偽物と判断されます。購入や買取に出す前に確認してみてください。



本物との違いが出やすいチェックポイント

ウォーミングアップはこの辺にして、もう少し分かりにくい例を見ていきたいと思います。
次の比較画像は、ルイヴィトンの人気モデル「オンザゴー」というトートバッグのブランドタグです。
見比べてみると、基準外品の方は文字全体が縦長で、本物と比べてバランスが崩れているのがわかります。
中でも業界内でよく指摘されるのが、「LOUIS VUITTON」の「O(オー)」の形状です。偽物ではこの「O」が縦に細長く、数字の「0(ゼロ)」のように見えることが多くあります。一方、本物の「O」は真ん丸に近い形状をしています。
しかし、このように比較するとわかるブランドタグだけということはありません。中には比較して見ても判別しにくい偽物というものもあります。

こちらの刻印は比較して見てみてもブランドロゴだけでは判断が非常に難しかったケースです。ロゴで判断が付かない場合は素材や作りのディテールに注目することが大切です。
フォントや刻印のバランス

先ほどの比較画像でブランドロゴだけでは判別できない例として紹介したのは「ポルトフォイユ・クレマンス(N61264)」という長財布でした。
この財布の場合は、表面のダミエ・アズール柄にあるロゴをよく見ると、偽物の方は「LOUIS VUITTON PARIS」の文字に歪みがあり、フォントの太さやバランスに違和感がありました。

さらに注目したいのが、ファスナー金具に刻まれた「@マーク」です。これは明らかに本物には存在しない刻印で、偽物と判断する大きな手がかりになりました。

金具のメッキ処理
ルイヴィトンに限らず全ブランドに共通して言えるのが、金具部分のメッキ処理は真贋を見分ける上で極めて重要なポイントだということです。偽物の場合、金具を斜めから光に当てると、メッキの塗りが甘く表面に波のようなムラが出ていたり、金具の内側にバリが見られることがあります。
一見きれいに見えても、裏面や目立たない箇所の仕上げが雑になっているケースも多く、注意深く見るポイントです。


細部の縫製・ビス(留め具)
縫製は偽物でも一見きれいに仕上がっていることがありますが、細かく見るとボロが出やすいポイントでもあります。チェックすべきは以下のような点です。
- ・縫い目の幅が均一になっているか
- ・ステッチの穴が大きすぎではないか
- ・不自然な返し縫いの跡がないか
さらに、ブランドロゴが刻印された革タグの縫い目の角度にも注目しましょう。
正規品では、タグ部分の縫製はやや斜めに傾けるような角度で縫われているのが特徴です。対して、偽物では直線的に真っすぐ縫われているケースがあります。

財布やバッグには、カーブや段差など縫製が難しい箇所が随所にあります。
そうした複雑な部分も含めて、丁寧に、かつ均一に縫われているかを確認することで、真贋の判断精度が格段に上がります。
一部分だけ縫い目が乱れていたり、角の処理が雑だったりする場合は要注意。細かいところにこそ、作りの差が出やすくなります。
続いては、ショルダーの付け根部分と持ち手の付け根部分の比較画像です。


縫製を確認すると、基準外品には縫い目のガタつきや歪みが見られます。ピッチが均一でない、曲がって縫われているといった点も、基準外品は気になります。
また、ビス(留め具)の形状にも注目です。
正規品では、ビスは中央に向かってやや膨らみがあり、立体感のある仕上がりになっています。対して、基準外品ではビスが平坦で、中央が潰れたような印象を受けるものが多く見られます。
ビスは刻印のフォントや深さも見どころですが、この “立体感の違い” も非常に重要なチェックポイントです。細部まで丁寧に仕上げられているかを意識して見ると、偽物を見抜きやすくなります。
縫製についてもう一点補足すると、モノグラム柄やダミエ柄の合わせ方にも注目すべきポイントがあります。
正規品では、柄と柄が交差する部分がきれいに揃うように縫い合わされているのが特徴です。模様のつながりが自然で、左右対称になるように計算されているため、仕上がりに一体感があります。
一方で偽物は、この柄合わせが雑になっていることが多く、モノグラムの位置がズレたまま縫製されていたり、左右非対称だったりするケースがよく見られます。
こうした “模様のズレ” も、正規品には見られない明確な違いとして判断材料になります。

RFIDタグ反応あり=本物とは限らない
ルイヴィトンでは2021年頃から偽造品対策として、従来のシリアルナンバー刻印を廃止し、ICチップ(RFIDタグ)を製品内部に埋め込む方式へと移行し始めました。
そのため、2021年以降に製造された製品にはシリアルナンバーが存在しないのが基本です。
移行初期には、一部製品にシリアルナンバーとRFIDタグの両方が併存していた時期もありましたが、現在ではRFIDタグへの一本化が進んでいます。
このICチップは、NECの読み取りアプリを使用することでスマートフォンから確認することが可能です。
ただし注意が必要なのは、このRFIDタグを搭載した偽物も出回っているという点です。
アプリで読み取りができたからといって、それだけで本物と判断するのは危険です。

こちらは、実際にアプリでRFIDを読み取った際に表示された画面です。一見問題ないように見えますが、表示項目が異なることが分かります。
いくら偽造対策を講じても、それをかいくぐるように巧妙な偽物が次々と生み出されるのが、今の偽物事情の難しさです。
まとめ|見分け方を知れば、偽物リスクは減る
ルイヴィトンの偽物は年々手口が巧妙化し、見た目だけでは判断がつかないケースも増えています。
しかし、今回ご紹介したように「革タグの形状」「刻印の違い」「縫製の精度」「金具の質感」など、本物と偽物には必ずどこかに差があるものです。
特に、近年は本物そっくりな偽物も増加しており、フリマアプリやネット購入では注意が必要です。
retroでは、ルイヴィトンをはじめとするブランド品の買取を日々行っており、経験豊富な査定士が一点一点、丁寧に査定しています。
もちろん査定は無料、万が一お値段がつかない場合も費用はかかりません。
-
- 「これ、本物かどうか分からないけど大丈夫かな…」
この記事を書いた人