【エルメス ケリー】サイズ別買取相場ガイド｜高く売れるサイズをプロが解説

エルメスのアイコンバッグケリーは、その優雅さと希少性から世界中のセレブリティに愛される最高級のアイテムです。

しかし、ケリーの買取市場には、小さいサイズほどリセールバリューが高くなるという驚きの「逆転現象」が存在します。

本記事では、ブランド買取のプロによる査定動画を基に、ケリーのサイズ別買取価格を徹底比較。

なぜ小さいサイズほどリセールバリューが高くなるのか、そして特異な存在である「ケリー40」の買取事情まで、ケリーの購入・売却を検討している方が知っておくべき市場のリアルを詳しく解説します。

定価と買取価格の「逆転現象」とは？

一般的に、バッグの定価は使用される素材（革）の量に左右されるため、サイズが大きくなるほど高くなる傾向があります。

例えば、ケリー28の定価は約1,970,000円で、ケリー25の定価約1,860,000円よりも高額です。

しかし、買取市場におけるリセールバリュー（再販価値）は、こうした定価の傾向とは必ずしも一致しません。

現在の市場では、下記の例ように小さいサイズの方が需要が高く、結果として買取価格が定価を大きく上回るという「逆転現象」が発生 しています。

＜ケリー28＞
＜ケリー25＞

これは、単に定価が高いからといって買取価格も高くなるわけではない、というリセール市場の現実を示しています。

【サイズ別】ケリーの買取価格を徹底比較

この章ではブランド買取のプロが提示した、ケリーの主要サイズにおける買取価格の目安とリセール率を、サイズごとに詳しく解説します。（価格はすべて未使用に近い状態を想定）

ケリーはサイズごとに与える印象や使い勝手が大きく異なり、用途やライフスタイルによって最適な大きさも変わってきます。

以下の画像では、実際のサイズ感の違いを分かりやすく比較していますので、ぜひ選ぶ際の参考にしてください。

ミニケリー2 20｜高リセール投資モデル

2016年に新たに復刻版としてリニューアルしたミニケリードゥ（ミニケリー2）は買取市場でリセール率約170％という高水準を維持している人気バッグです。

背景には、世界的なミニバッグ需要の拡大と、エルメスの厳格な供給管理による高い希少性があります。

ミニケリーは生産数が極めて少なく、正規店での購入が非常に困難なモデルであり、特に人気カラーや素材は長期間待つことも珍しくありません。

そのため中古市場では定価を大きく上回る価格で取引され、投資目的での需要の高まりや、継続的な価格改定も、相場の上昇を後押ししています。

ミニケリー20｜希少な高リセール旧型モデル

1980年代から2010年頃まで生産されていたモデルの中でも、今なお高い支持を集め続けているのが「ヴィンテージ ミニケリー20」です。

現在のミニケリー2と比べると、横幅こそ近いものの、縦幅やマチ、ハンドルに数cmほどの余裕があり、全体にふっくらとしたフォルムが特徴です。

素材は、当時のエルメスを代表するボックスカーフが採用されている個体が多く、クラシカルで品のある佇まいが魅力です。ミニバッグでありながら程よい収納力があり、実用面でも扱いやすい点が評価されています。

現在はすでに廃盤となっているため、当時の細かな定価については明確な資料が残っていません。ただし、当時の価格帯や他モデルの推移を踏まえると、現在の中古市場では“当時の定価を大きく上回る水準”で流通していると考えられます。

状態やカラーによって価格差が出やすくはなりますが、ヴィンテージ品としての人気は安定しているモデルです。

ケリー25｜高リセール投資モデル

この25サイズの小ぶりでエレガントなサイズ感は、現代のファッションスタイルに完璧にフィットし、世界中のコレクターやファッショニスタからの需要が供給を大幅に上回っています。

特に、希少性の高い素材やカラーリングのモデルは、定価の1.5倍以上の価格で取引されることも珍しくなく、もはや単なるファッションアイテムではなく、確かな資産価値を持つ「投資」対象として認識されています。

ケリー28｜実用性と高リセール

ケリー28は、長財布やスマートフォン、化粧ポーチなど、日常的に必要なアイテムを無理なく収納できる実用性の高さが魅力です。

25サイズほどの極端なプレミア価格にはなりませんが、定価を上回るリセール率（約117%）を安定して維持しており、「使いたい」と「売却時の価値」を両立させたいユーザーにとって最適な選択肢と言えます。

特に、フォーマルな場からカジュアルな外出まで幅広く対応できる汎用性の高さから、中古市場でも常に高い人気を誇っています。

ケリー32｜王道のクラシックサイズ

ケリー32は、女優でありモナコ公妃であったグレース・ケリーが愛用したとされる、ケリーバッグの伝統的なスタイルを最も色濃く残すクラシックサイズです。

リセール率が約100%というデータは、このサイズが市場で「堅実な価値」を保っていることを示しています。

購入後に数年使用した場合でも、定価から大きく価値が下がりにくく、ビジネスシーンから普段使いまで幅広く安心して選べるモデルです。

ケリー35｜リセールはやや不利

かつては主流であったケリー35ですが、現代のトレンドが小型化にシフトした影響を受け、リセール市場では苦戦を強いられています。

買取価格目安が160万円と、他のサイズに比べて定価を下回る可能性が高いのは、日常使いにはやや大きすぎるサイズ感が敬遠されがちなためです。

しかし、このサイズは一泊程度の旅行や荷物の多いビジネスシーンにおいては圧倒的な収納力を発揮します。そのため、リセール率よりも「大容量の実用性」を重視するユーザーにとっては、依然として魅力的な選択肢です。

ケリー40｜男性需要で価値上昇

ケリー40は、その堂々としたサイズ感から、女性の日常使用よりも、男性のビジネスバッグやトラベルバッグとしての需要が顕著に高まっています。

特に、近年におけるラグジュアリーブランドのジェンダーレス化の流れの中で、この大型サイズを求める男性コレクターが増加。

その結果、35サイズよりも買取価格が高くなるという特異な市場価値を生み出しています。

このサイズは、他のケリーとは一線を画す、特定のニッチな需要に支えられたモデルと言えます。 ※上記価格は2025年8月時点の目安であり、素材、色、金具、コンディションにより変動します。

これらの比較から、ケリー25が定価を大きく上回る約140%という驚異的なリセール率を誇り、最も「投資価値」が高いことがわかります。

なぜ小さいサイズ（ケリー25など）は高価買取されるのか

小さいサイズのケリーが高価買取される最大の理由は、近年のトレンドとライフスタイルの変化にあります。

キャッシュレス化の進行

スマートフォン決済やクレジットカードの普及により、財布がコンパクトになり、持ち運ぶ荷物全体が減少しました。これにより、日常使いにはコンパクトなバッグで十分という人が増えています。

コンパクト志向の世界的トレンド

小さくて可愛らしいデザインのバッグに対する需要が世界的に高まっています。特にアジア圏の市場でこの傾向が顕著であり、国際的な需要が買取価格を押し上げています。

サイズが1つ大きくなるごとに、買取価格は10～20%ほど下がる傾向にあり、市場の需要が価格に直結していることがわかります。

特異な存在「ケリー40」の買取事情

ケリー35は需要の落ち込みからリセール率が低めですが、さらに大きいケリー40になると、買取価格が再び上昇し、32サイズと同程度の約200万円に達するという特異な現象が見られます。

これは、ケリー40が日常使いのバッグというよりも、旅行用やビジネス用のブリーフケースとして、特に男性からの需要が生まれるためです。

用途が明確になり、ニッチながらも安定した需要層が存在することが、35サイズとの価格差を生んでいます。

まとめ｜ケリーの購入・売却を検討している方へ

エルメスのケリーは、サイズの違いによって中古市場での評価が大きく異なります。

• リセールを重視するなら
  ケリー25が圧倒的におすすめです。定価を大きく超えるリセール率が期待できます。
  
  
• 日常使いとリセールのバランス
  ケリー28やケリー32は、実用性とリセール率のバランスが取れた選択肢です。
  
  
• 実用性（旅行・ビジネス）を重視するなら
  ケリー40は、男性需要や特定の用途で高い価値を維持しています。

ケリーの購入や売却を検討する際は、ご自身のライフスタイルだけでなく、市場のトレンドとサイズ別のリセールバリューを把握することが、賢い選択に繋がります。

より詳細な内容はYoutubeでも解説しています。よろしければこちらもご覧ください。


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