知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

2024.12.08

知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

ブランドバッグは高級感やデザインの美しさが魅力ですが、長年使い続けると、角のスレや色あせが気になることがあります。

その際、「リカラー」や「補色(カラーリング)」で修復を検討する方も多いと思います。

しかし、このような修理が買取価格にどのような影響を与えるかをご存じでしょうか?
実は、修理方法によってはバッグの価値が大きく下がる可能性があります。

本記事では、以下の内容を解説します。

  • ①リカラーと補色の違い
  • ②メーカー修理と非正規リペアとの査定評価の違い
  • ③リカラーが買取金額にどれほど影響あるのか(実例)

大切なブランドバッグの価値を下げないために、修理を依頼する前にぜひご覧ください。


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リカラー・補色(カラーリング)の違い|それぞれ査定評価とは?


知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

ブランドバッグの「リカラー」「補色(カラーリング)」は似ているように思えますが、実際には修理内容や査定時の評価が異なります。

修理を検討する際には、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。

リカラーとは?


リカラーは、バッグ全体の色を塗り直して新品のような見た目に仕上げる修理方法です。

経年劣化や色あせが目立つ場合に選ばれることが多く、バッグのイメージを一新したい方に向いています。

ただし、バッグ本来の風合いやオリジナルカラーが失われてしまうため、査定士の目から見ると「オリジナルではない」と評価されます。

さらに、リカラーを行うことで、メーカークリーニングの対象外となってしまうこともお品物の評価が下がる原因になります。

そのため、査定では改造品として買取不可や査定額が大幅に減額する可能性が高くなります。

尚、仕上がりのクオリティも業者によって異なり、不出来な修復がバッグの価値を大きく下げるリスクもあるため注意が必要です。

補色(カラーリング)とは?


補色は、使用に伴って生じた小さな擦れや色抜け部分に色を塗り足して目立たなくする修理方法です。

特に四隅や持ち手部分など、ダメージが集中しやすい箇所に行われることが一般的です。
補色はリカラーと比べて修復範囲が限定的であり、元々の色合いを活かしつつダメージを補うのが特徴です。

しかし、補色が施された場合でも、査定時には「補修歴」として評価が下がります。
理由としては、塗装部分が経年劣化によって剥がれやすくなるリスクがあるためです。

ですが、リカラーほど大掛かりな修理ではないので、補色の方が査定額の減額は軽微になります。

メーカー修理と非正規リペアの違い|査定評価への影響


知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

ブランドバッグの修理には、大きく分けて「メーカーリペア」「非正規リペア」の2種類があります。

どちらも見た目の改善を目的としますが、査定の際にはその修理方法が重要なポイントとなります。
それぞれの特徴と査定時の評価基準を見ていきましょう。

メーカーリペアとは?


メーカーリペアは、ブランド公式の修理サービスを利用して行われる修理方法です。

オリジナルに近い素材や技術が使用されるため、修理後もバッグの価値が損なわれにくいのが特徴です。

査定の観点から見ると、メーカーリペアされたバッグは「適切なケアが施されている」と評価されて、買取価格に大きな影響を与えにくい傾向があります。

この時に大事なポイントとしては、修理内容を証明する領収書や修理保証書があることです。

メーカーリペアであっても、それを証明するものがない場合は、非正規修理品と同じように減額査定になってしまう可能性があります。

バッグの価値を維持する重要な証拠として保管しておくことが大切です。

非正規リペアとは?


非正規リペアは、メーカー以外の修理業者や個人で行う補修方法を指します。

コストが抑えられるため利用しやすい一方で、修理内容や品質が業者によって大きく異なります。

査定時には、非正規リペアされたバッグは「非公式な修理」として慎重に評価されます。

特に、補色部分の仕上がりがオリジナルの質感や色味と異なる場合や、塗料が剥がれやすい状態にある場合は、価値が大きく下がる可能性があります。

■バイヤーが重視するポイント


査定の際、バイヤーは以下のポイントを確認します。

  • ・修理方法がオリジナルのデザインや品質にどれほど近いか
  • ・補修箇所の耐久性や目立ち具合
  • ・修理内容を証明する書類の有無

メーカーリペアはブランドの保証があるため安心感がありますが、修理保証書がない場合は非正規での補色の可能性があるため、慎重に見られます。

修理を検討する際は、バッグの価値を最大限に保つためにも、修理方法をよく考え、信頼できるサービスを選びましょう。

次のセクションでは、リカラーの有無による買取金額の違いを具体的な実例を交えてご紹介します。

リカラーの有無で買取額にどれだけ差が出る?【実例紹介】


リカラーされたバッグとオリジナル状態のバッグでは、買取価格にどれほどの差が出るのでしょうか?

実際に弊社で査定した事例をもとに解説します。

知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

こちらはシャネルのチェーンショルダーバッグです。

プッシュロック型の古いモデルでシリアルシールも確認できず、お客様も「本物かどうかわからない」とおっしゃる状態でした。

LINE査定では、送られてきたお写真から真贋を判断することが難しく、一般的な使用感のあるバッグとして【60,000円~80,000円】を買取目安金額としてご案内していました。

しかし、実物を確認したところ、いくつかの気になる点が浮かび上がりました。

リカラーと判断した理由と最終的な買取金額は?


知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

まず、チェーンに編み込まれたレザー部分をよく見ると、塗料が一部はみ出して塗られている箇所が見つかりました。

この部分は摩擦が起きやすく、通常なら経年劣化による擦れや色褪せが目立つ場所です。

リカラーを行う際、細いひも状のレザーをチェーンから一度外して塗るのですが、正確に塗るのは非常に難しく、このような細かな違和感が生じる場合があります。

知らないと損!リカラー・補色がブランドバッグの価値を下げる理由

続いて、バッグを開けると、開口部の裏地に白い塗料が移っている箇所が見つかりました。
塗装が丁寧でない場合や使用時に塗料が剥がれやすい場合、こうした色移りが起きることがあります。

また、少し画像からはわかりにくいかもしれませんが、右側の〇で囲んだ部分に異物が塗料の中に混入している箇所があり、その部分だけわずかにでっぱりが見られました。

一般的にリカラー・補色ともに共通して言えることですが、バッグの上から塗装すると革のシワを埋めてしまい、レザー本来の質感が失われてしまいます。

特にバッグの角の部分では、レザーの張りが強いためか、塗料の影響で独特のマットな質感と不自然なツヤが見られる仕上がりになる傾向にあります。

また、塗料が劣化していくとひび割れが目立つようにもなるので、レザーのシワとはまた違った雰囲気のシワが表面に出てくるようになります。

そもそも、全面を白色にリカラーする以前のお色味はブラックやネイビーだった可能性もあります。

今後、塗料が劣化して表面から剝がれてくるようなことがあれば、外観を損なうリスクがあります。

今回のお品物ですと、お客様には十分なご説明をした上で、最終的な買取金額のご案内は【20,000円】になりました。


まとめ|修理と価値のバランスを考える


修理はバッグを長く美しく使うための素晴らしい手段ですが、方法を誤ると買取価格を大幅に下げる可能性があります。

修理を検討する際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

    修理を依頼する前に確認すべきポイント

  • ①修理の目的を明確にする
    「使い続けたい」のか「高く売りたい」のかによって、最適な修理方法は異なります。買取を視野に入れる場合、リカラーや補色は避けるのが無難です。

  • ②信頼できる修理業者を選ぶ
    メーカーリペアや評判の良い専門業者を選ぶことが重要です。公式修理は査定評価が下がりにくい傾向があります。

  • ③修理証明を保管する
    修理後は、領収書や修理内容を証明する書類を必ず保管しましょう。これらの書類があることで、買取査定時にバッグの状態を正確に伝えやすくなります。

修理を考える際には、バッグの「価値を守る」ことと「美観を保つ」ことのバランスが重要です。

特に高価なブランドバッグや限定品は、オリジナルの状態が価値を大きく左右するため、慎重に判断する必要があります。

また、バッグを日常的にケアし、劣化を防ぐことで、大規模な修理が不要となり、買取価格の維持にもつながります。

大切なブランドバッグの価値を考えた時に修理費用と市場価値の下落率を天秤にかけてジャッジすると良いと思います。ぜひ参考にしてください!

持込査定タクシー代CP


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